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働き方の多様性を広げる施策となるか?「テレワーク月間」を解説!

少子高齢化対策、地域活性化の促進など、日本が抱えるさまざまな問題を解決する糸口として国が導入を推進している「テレワーク」。関係4省や学識者、民間事業者からなる「テレワーク推進フォーラム」は、2015年よりテレワーク普及推進施策として、11月を「テレワーク月間」として設定しました。企業・個人を問わず、テレワークの認知拡大・導入促進に向け、さまざまな取り組みが行われています。今回は、「テレワーク月間」の趣旨や目的、具体的な内容などをご紹介します。

【国や自治体が支援も、導入が進まないテレワーク】

テレワークはICTを活用した場所や時間にとらわれない新しい働き方であり、日本が抱える諸問題を解決する方法として国も導入を支援・推進しています。

テレワークを導入することで例えば次のような効果が期待されています。

・少子高齢化に伴う労働力減少対策として、女性・高齢者・障がい者などの就業機会の拡大

・ワーク・ライフ・バランスの実現

・地域活性化の促進

・交通代替によるCO2削減など環境負荷の軽減

・非常災害時の事業継続

また、政府は平成27年の「世界最先端IT国家想像宣言」において、テレワークの推進のため「平成28年までに、労働者に優しいテレワーク推奨モデルの構築・普及を図る。」「平成32年には、テレワーク導入企業を平成24年度比で3倍、週1日以上終日在宅で就業する雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者数の10%以上にし、また、こうした取り組みを含めた女性の就業支援等により、第一子出産前後の女性の継続就業率を55%、25歳から44歳までの女性の就業率を73%まで高める。」

という具体的な数値目標を掲げています。

国や自治体は、テレワーク導入に対して助成金を支給し、導入コンサルティングを実施するなど支援を行っています。

しかしながら、国土交通省が実施している「テレワーク人口実態調査」によると、全労働者に占める週1日以上終日在宅で就業する雇用型在宅テレワーカー数の割合は、平成27年度時点で2.7%にとどまっています。

さらに、総務省の「平成27年度版情報通信白書」によると、「テレワーク導入済み」あるいは「検討している・関心がある」と回答した企業は2割程度であり、8割程度の企業は「導入予定がない」あるいは「適した職種がない」と回答しています。

テレワーク導入に際しては、情報セキュリティの確保や適正な労務管理、社内の制度作りなど企業にとって乗り越えるべき課題が多く、なかなか導入が進んでいないのが実情です。

【テレワークをもっと広めよう!「テレワーク月間」の実施と目的とは?】

2015年、テレワーク関係4省(総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省)の呼びかけにより、テレワークの普及促進に向け、産官学連携による「テレワーク推進フォーラム」が設立されました。

「テレワーク月間」はテレワーク推進フォーラムにより設定された普及促進策の1つです。毎年11月を象徴月間とし、テレワークに何らかの形で関わる人々が働き方の多様性を広げる運動となることを目的として提唱されました。

「テレワーク月間」の公式サイト(http://teleworkgekkan.org/)では、テレワーク月間に賛同する企業・団体の取組みを「試みる・実践する」「学ぶ・議論する」「応援する・協力する」という3つのカテゴリーに分類し紹介しています。

テレワーク月間に賛同する企業や団体・個人は、登録フォームから自由に登録し、サイトを通じて活動をアピールできます。シンポジウム、表彰、企業や自治体への試験導入、セミナーなどの取組みが随時更新されています。現在の登録活動数は592団体となっています。

また、テレワーク月間のバナーを公開しており、テレワークを導入・実践あるいは応援などしている企業・団体・個人は自身のWebサイトにおいて、だれでも利用できるようになっています。

導入を検討している企業などは、サイトを通じて他社などの具体的な取り組みや、テレワークに関するさまざまな情報を得ることができます。

【平成28年の「テレワーク月間」取り組み内容】

昨年11月の取り組みは、「テレワーク月間」の実施報告として発表されています。

・関係4省副大臣による動画の配信やメルマガ、ポスターを利用したPR活動

・テレワークの先進事例や活用法について考えるシンポジウムやセミナーなどの開催

・テレワークを導入し活用している企業を、「テレワーク先駆者百選」として選定し、特に先駆的な取り組みを行っている企業を表彰

「テレワーク先駆者百選」では、テレワーク先駆者として42者が公表され、サイボウズ株式会社・株式会社ブイキューブ・明治安田生命保険相互会社・ヤフー株式会社4社が総務大臣賞を受賞しました。

また、テレワークの活用によりワーク・ライフ・バランスの実現に実績をあげた企業などに対し、「厚生労働大臣表彰 輝くテレワーク賞」が贈られました。

 【「テレワーク月間」賛同企業の取り組みをチェック】

ここでは、「テレワーク月間」サイトに登録されている賛同企業のテレワーク活用事例をいくつかご紹介します。

ヤフー株式会社の「どこでもオフィス」…ヤフー株式会社は前項で紹介した「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」を受賞した企業の1つです。月に2回、仕事ができる場所ならどこでも就業可能とする「どこでもオフィス」という制度を実施しています。場所に縛られない働き方をすることで、自由な発想を促すことが目的で、2015年度の活用率は73.8%になり、テレワーク活用の成功例として参考になりそうです。

 

コミカミノルタジャパン株式会社…コミカミノルタジャパン働き方変革事務局を設置し、浜松町本社や関西・中部の支社をコワーキングスペースとして提供しています。社内におけるテレワークの実践だけでなく、社外に開かれた取り組みを行っています。

株式会社資生堂…オンライン会議用の自動メークアプリの開発という、化粧品メーカーならではのユニークな取り組みを行っています。

まとめ

「テレワーク月間宣言文2016」では、テレワークは『「持続可能な成長と実感できる豊かさ」を実現する必要不可欠な働き方である』としています。そして、『もはや「ICTを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を阻害する「技術的な壁」は存在しない』と宣言しています。

http://teleworkgekkan.org/about/

「テレワーク月間」は、人々が主体性をもってテレワークを導入・実践し、広げるための機会になることでしょう。

参考URL

テレワーク月間公式サイト:
http://teleworkgekkan.org/

テレワークの意義・効果(総務省):
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/18028_01.html

平成27年度版情報通信白書 企業におけるテレワークの導入状況(総務省):
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc243330.html

テレワークの概要、政府の取り組み(国交省):
http://www.mlit.go.jp/crd/daisei/telework/

テレワーク人口実態調査(国交省):
http://www.mlit.go.jp/crd/daisei/telework/p2.html

ヤフーのCSR ワークライフバランス:
http://csr.yahoo.co.jp/stakeholder/employee/3.html

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