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ティール組織の導入企業事例(ヤッホーブルーイング社) 〜一人ひとりの強みを活かしたチーム〜

前回は、ティール組織と通じるチームづくりに対しての施策や、それに伴って目に見える変化という部分を話しました。今回は、それらのプロセス経て、現在のヤッホーブルーイングが「大切」だと考えている部分についての話しです。そして、ヤッホーにおいての「パフォーマンス発揮」にあたる評価項目、最後に、私からの「組織づくりのすすめ」というところも伝えていければと思います。

強みと弱みがマッチすると強いチームが築かれる

チームを意識するときに、「強み・弱み」の認識がとても重要だと思っています。
例えば、パズルのピースを想像してもらうと分かりやすいのですが、凸の部分が強み、凹の部分が弱みだとしましょう。まず、強みを生かそうとするためには、この凸の部分を積極的に使っていけばいいわけです。しかし、全員が凸しかない場合どうなるかと言えば、4辺の全てが凸になっているためパズルのピースがはまりません。自分も隣の人も、皆凸凸して噛み合わない状態になります。

そこで、自分の強みである凸だけでなく、凹、すなわち自分の「弱み」を認識することが大事になります。凹の部分は凸の強みを持っている人に助けてもらえばいいのです。ここが噛み合うと、パズルは繋がり強くなります。噛み合うピースが増えていけばいくほどに強い面になるわけです。そんな面がチームとしてできたのなら、多少何かがあっても壊れません。むしろ、弱みをさらけ出さないような、凸しか見えない状態では、それぞれのピースは組み合わさることなく、結果チームとしては脆い状態にもなってしまいます。

私たちのモットーは「知的な変わり者」

先程、ヤッホーの組織文化の中で「知的な変わり者」というキーワードを挙げましたが、私たちがとても重視している考え方です。知的とは、努力をして勉強をすること。変わり者というのは、変なことをするという意味ではなく、本人の個性や好きなところを伸ばし続けた状態、際立った凸のような状態を指します。その結果、個性や得意分野が常識を超え、周りから見た時に「この人すごいな、変わってるな。」というレベルになるのです。

では、どうしたら「知的な変わり者」になれるのかと言うと、一番とっかかりやすいのは「楽しいと思うことを発見する」ことです。自分が何をしていて楽しいのかというのを認識するところが、まず第一歩だと思います。楽しいことが分かって、それが「自分の個性として認識」できたのなら、それを伸ばそう伸ばそうというふうに意識して努力していきます。すると、だんだん個性を越えて得意なことになってきます。そしてこの「得意」を繰り返し「訓練」していくことで、自分にとって楽しいことをより追求できるようになるのです。ですので、まずは「楽しい」と思うことで理解と行動をグルグルと回していくことが「知的な変わり者」に近づく第一歩なのではないかと思います。

著名人・さかなクンのように

例に挙げるなら、さかなクンは、まさにそうですよね。もともとは、ただの魚好きなわけです。でも、よくよく知ると「中3でカブトガニの人工孵化に成功」や「テレビの魚好き選手権番組で5連覇」などといった常人離れしたことをしています。その後も内閣総理大臣賞を受賞したり、大学の教授になるなど、ただの魚好きの変わった青年が、知的な部分を兼ねそなえるとここまでなれるという、いい具体例です。このような存在になることが、私たちの目指す働き方の一つだと思い、こんな人がどんどん出てくる組織って面白いなと常々感じています。

そんな組織文化の上に4年連続「ベストカンパニー」に選出

そのような文化を目指した働き方を推進しつつ組織改革を続けてきました。働き甲斐のある会社ランキング「Great Place to Work」という国際的な審査機関にベストカンパニーに選んだいただくことができ、現在までに4年連続で中小企業部門のベストカンパニーとしてランクインできています。ベストカンパニーに選ばれると表彰式があるのですが、ヤッホーからは毎年仮装で参加しています。これも自ら目立つ格好をしたいという強みを持った人が行っているのです。おかげさまで、表彰式という厳粛な場ですが、「今年はどんな仮装をしているのかな?」と主催者の方々にも一目置かれる(?)存在となっています。

ヤッホーの考える「優秀な人材」に当たる9の評価

次に、ヤッホーの評価制度について紹介しようと思います。
世の中には、誰から見ても「とても優秀だな。すごいパフォーマンスを発揮しているな」と思える人がいますよね。そういった人たちは、なぜ優秀に見えるのかというのを、いろいろと分析をし、共通点を洗い出していったところ9つの項目に集約されるということに、たどり着きました。

そのうちいくつかを紹介すると、

先読み改善行動

何かピンチが起きそうなときに、起きる前にそれを予測し、ピンチを回避するだけでなく、むしろチャンスとして活かすような行動。

顧客志向

定量・定性的なデータや調査などを基に分析し、顧客の隠れたニーズ・インサイトを見出し、そこに応える提案を考え実行する行動。

などです。

この項目は採用時においても活用しています。採用面接での提案プレゼンにおいても、人によって提案が全く違っていて、誰一人として同じものは出てきません。プレゼンに至るプロセスを見ると入社後のパフォーマンスも見えてきます。ただ何よりもまずはヤッホーの独自の組織文化にフィットするというのが大前提です。

変化組織づくりのすすめ

組織づくりは「焚き火」に似ていると思います。
焚き火をするとき、いきなり大きい木に火を点けようと思っても点きません。すなわちいきなり会社を変えようと、社長や役員レイヤーをライターで炙っても、社長は「何だ!熱いな!この野郎!」となるだけなので、火は付かないでしょう。まずは、自分の手元で燃えやすいものを探す。それが、マッチ棒なのか細い枝なのか。燃えやすいものから探して火をつけることが大切です。大きな木だけでなく濡れている木に火を点けようと思っても、絶対に点きませんから。

濡れている木を組織の中で例えると、常に「絶対そんなの嫌だよ」しか言わないような「抵抗おじさん」でしょうか笑。そういう人たちに対して、いきなり火を点けようとしないことが大切です。そういう人たちを燃えている枝の近くに置いておくと、少しずつ乾いていきますよね。乾いていくといつか燃えるかもしれません。もしかするとそもそも木ではなく実は鉄の棒で全く燃えることは無いのかもしれませんが。そうだとしても、最初から鉄を燃やそうとすることに時間と労力をかけるのは避けたほうが良い。まずは、燃えやすいところから火を点けて大きくしていくことです。そのときに、「この人は濡れている枝か?鉄の棒?」というのを見極めながら、少しずつ火を大きくしていくことが大切なのかなと私は思います。
これは、1日や2日で変わるような話ではないので、諦めずじっくりやっていくことが大切だと思います。

関連イベント

2020年4月28日

Bright at Work 〜先駆者企業が語るティールがおすすめ組織とは?〜

※本記事は、上記イベントでの登壇内容を記事にしています。

登壇者プロフィール

清水 俊介

株式会社ヤッホーブルーイング 社長室 特命ディレクター
ニックネームは「みーしー」

横浜市出身。横浜市立大学大学院(理学)を修了後、日本IBM 戦略コンサルティング部門を経て、2014年にヤッホーブルーイング入社。2019年度より現職。
バックオフィス変革・マーケティングリサーチ・営業・採用企画・ブランド戦略・社長秘書・自治体連携など、多岐にわたる重点テーマを担当。
現在は軽井沢へ移住。庭に自作したピザ窯で料理をするのがマイブーム。

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