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東邦レオ流のティール組織についてお伝えをしていく中で、仕事の話、会社の話がメインになりますが、もう一つ、私が重要なポイントだと思っている「自分にとっての情熱の火種」といった要素についても織り交ぜてお話ししていきます。

まず、私にとって情熱の火種に当たるのは登山です。もう、めちゃくちゃ好きで、会社から3週間とか1か月弱ぐらいお休みをいただいて、海外の山にチャレンジをするぐらいです。冬山にも結構行きますので、中には危険な場所もありますが、「短くても悔いなく生きたいな」というふうに思っています。

まずは、簡単に東邦レオとはいったいどんな会社なのかを説明させていただいてから、それから実際のティール組織のほうへと入っていきたいと思います。

創業56年目を迎える会社

東邦レオの創業は1965年です。今で56年目の会社になりますが、もとは会社名も違い、パーライトという名前で、商材を売っていました。そこから東邦レオという社名になり、グリーンを使ってインフラ整備をするというような会社になり、今は、さらにそこからコミュニティをつくり上げていっているというように、徐々に変化をし続けてきた会社です。
ちなみに、レオはLEOと書いて「LIVING ENVIRONMENT ORGANIZER(生活環境への貢献者)」といった意味合いがあります。

仕事内容としては、例えばGINZA SIXの壁面緑化や新宿NEWoManの屋上庭園のような、商業系といったところのデザインでしたり、施工、メンテナンス運営みたいなのもしていますし、省エネの分野は昔からやっていました。
特に現状としては、もとからある建設業に関わる技術を持ちつつ、それを生かしてUrban(都市)や地方でコミュニティをつくっていくといった仕事をしています。Urbanのところでいうと、オフィスのリノベーションです。例えば、品川のビル、青山一丁目のビルのリノベーションやコンセプトデザイン、さらに施工、その後の運営から賑わいづくりに至るところまでやっているという感じです。

反対に地方のところで言いますと「日本のウユニ塩湖」と言われている香川県の海があります。浅瀬が続いていて、鏡張りになり、夕日もきれいな場所なのですが、そこの海岸を基軸にしたまちづくりというのもさせてもらっています。
ほかにも、大阪や東京の大塚、ちょっと下町と呼ばれているような駅の商店街を基軸にした「つくらない『まちづくり』」というのもやっていて、これは東邦レオにとってのコンセプトとも言えるのではないでしょうか。

そこにあるものの良さを見つけ出す(コミュニティ・ディベロップメント)をコンセプトに。

コミュニティ・ディベロップメントという言葉は、私も後から教えてもらって知ったのですが、どうやらアートの用語のようで、「そこにいる方たちが営むこと。生活することそのものがアートだよね」と言われているそうです。東邦レオも、単に再開発や新しいものを創るというよりも「そこにあるものの良さを見つけ出す」といったコンセプトでまちづくりをしています。分かりやすく言うと、そこに暮らす方と、Private(プライベート)、Public(パブリック)の線引きを曖昧にするという仕事を、まちづくりに組み入れているというイメージです。

「住民さんの意見を聞いた上でコミュニティをつくっていく」「その方たちが本来もとめるもの、後世に伝えたいまちづくり、町の営みというのを私たちがコンセプトやデザインにして再開発に落とし込んでいく」ということになりますので、住民さんとの関わり、ディベロッパーさんや行政の方とも関りが多い仕事になります。

ティール組織に対する東邦レオ流の捉え方

まず、ティール組織に対する捉え方というものですが、これは結論でもあるのですが、完全にティールにするというよりは、そこを組織のあるべき姿として目指しつつも、ときには若干のヒエラルキーも残したほうが効率的だよねという場面があるならそこは残して、2つを同時に組み合わせていくという感じです。
また、ティール組織を取り入れていく上では、3つの大事なポイントがあると思います。

1つは、理念の浸透

自分がどうありたいのか、会社を使って、自分がどのように社会に貢献をするかということを、皆が共通意識として持っていることが大切だと思います。それも、単に会社での理念というのではなく、社会に基づいた高い倫理観を持った経営というものに、全員の意識がきちんと向いているかということです。

2つ目は、超絶怒涛のコミュニケーション

ONE PIECEの中で言えば、ルフィとウソップがけんかをする場面になります。本当に殴り合うわけではないですけれども、本当にお客さんや社会のこと思っているからこそ、今、仲間がやっていることに対して真剣にぶつかり合うことが大切です。

3つ目は「ティール組織の導入をゴールにしない」

そもそも、ティール組織を入れることが目的ではありません。何のためにティールを入れたかというのを共有しながら、皆で意識をしながらやっていく必要があります。この3つが大事なポイントです。

東邦レオがティール組織の導入に至るまで

では、東邦レオがティール組織を導入するに至った、実際のところに入っていきます。もともと東邦レオは建設業ですので、ティールを入れる段階では、THE会社という構造で、ごりっごりのピラミッド組織でした。4つの事業部があって、それぞれに各部門長がいる状態です。別に、部門同士の仲が悪いというわけではないのですが、隣の部門に勝つことが自分たちの成果になるという感じでしたので、仕事上の協力関係というのは全くありません。そんな中でのスタートでした。

財務基盤の面では、ティール導入以前というのも創業から赤字というのはなく、ありがたいことに事業借入というのも一切したことがありませんでした。ただ、今の東邦レオに足りないものは何かというのを、経営陣や20代から40代の若手、次の経営を担うメンバーで、秘法達成のための会議「すごい会議」というのを開いて考えたときに「若者・よそ者・ばか者」と、よくイノベーションが起こると言われている部分が足りないと気づきます。もしかすると、ほかの老舗企業さんにも当てはまるところはあるのかもしれませんが、クリエイティブさ、「新しい価値観みたいなものが足りないよね」というものが課題として上がりました。それが、東邦レオにとってティール組織を導入する転換期につながり、また、その段階で、完全に外部から来た吉川へと社長交代もして、現在に至っています。

関連イベント

2020年4月28日

Bright at Work 〜先駆者企業が語るティールがおすすめ組織とは?〜

※本記事は、上記イベントでの登壇内容を記事にしています。

登壇者プロフィール

菅 将人

東邦レオ株式会社 人財戦略室
ニックネームは「ガースー」。サラリーマン登山家

大分生まれ大阪育ち。近畿大学農学部卒業後、2013年より東邦レオへ入社。名古屋を拠点に中部エリアで木造住宅部門の営業・工事・メンテナンスを担当。
その後2017年、人財戦略室を立ち上げ。採用をメインとした人事を中心に、写真・動画によるプロモーション、Webメディア、アート制作などを兼務。
今年、オンラインサロンCSV大学(仮)を立ち上げ予定。
山が死ぬほど好きで、7大陸最高峰登頂を目指す山バカ。国内では夏季を中心に初心者向けの登山ツアーを企画。

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