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【インタビュー】「パパ」にも子育ての喜びを。男性の育児休暇とリモートワーク

現在は夫も妻もフルで働く、共働きの家庭が珍しいものではなくなってきました。こうした背景の中で、男性の育児休暇取得について話題になることが多くなっています。
そこで今回は、男性の育児休暇取得とリモートワークについて、実際に育児休暇を取得された森田有哉さんにお話をお伺いしました。


子どもと一緒に過ごせる貴重な時間を失いたくない。育児休暇を取ったきっかけとは

–森田さんは2回に分けて育児休暇を取得されたそうですが、何かきっかけがあったのでしょうか。
妻の妊娠が分かった時に、「自分も育児に関わりたい」と漠然とは思っていたんです。妊娠における妻の体調の変化や、それに伴う体の負担などを間近で見ていたので、どうにか手助けできないかなと。
その後、実際に子どもが生まれて抱っこした時に、「この子と一緒に過ごす時間が欲しい」と切実に思うようになりました。

–実際に育児休暇取得に向けて動き始めてみていかがでしたか?
そうですね。育児休暇が欲しいと思ったものの、取得に関しての知識がまったくありませんでした。こうした制度がある、くらいの認識だったんです。
すると妻がいろいろ調べてくれて、夫でも妻の産休中と育休中の2回に分けて休暇が取れることを教えてくれました。
「パパ・ママ育休プラス」という国が定めている制度で、会社に従事するすべての社員に適用されます。

–この制度を利用した森田さんですが、その一方で、当時在籍されていたガイアックス子会社のadishでは男性が育児休暇を取った前例がなかったそうですね。取得には何かと苦労もあったのではないですか。
そうですね。まず前例がないので、取得するまでの過程が分からないんです。「誰に聞けばいいんだろう?」という手探りの状態から始まりました。
しかし、会社からは反対されることもなく、むしろ肯定的な雰囲気だったので、その点はとてもありがたかったです。
一番苦労したのは、育児休暇を取るにあたっての準備ですね。通常の仕事に加えて引き継ぎをしなくてはならなかったので。
引き継ぎの内容も何が必要なのかを考えれば考えるほど、さまざまな案件が出てきてしまって……。
正直、チームメンバーのサポートがなければ、休暇を取得することは難しかったと思います。

ブランクによる不安を解消。男性の育児休暇に有効なリモートワーク

–育児休暇の間は、仕事を一切しなかったのでしょうか。
基本的にはやらないスタンスでした。しかし、いざ休暇を取ってみると、引き継ぎが甘かったり、メンバーの手を煩わせるほどではない案件が発生したりということがあったので、そこは私がリモートワークで対応をしていました。
休暇前に、「スカイプとメールは朝昼夜の1日3回は確認する」というルールを決めておいたので、リモートワークを有効に活用できたと思います。
育児休暇の生活リズムに慣れてくると、「もう少し仕事をこなせるかも」という余裕も生まれてきました。

–育児休暇中にリモートワークを導入することにはどんなメリットを感じましたか?
休暇中には、「会社と断絶してしまう」「果たして今までと同じように復帰できるのか」という不安が付いてくると思います。
こうした不安を軽減するのに、リモートワークは有効なのではないでしょうか。同じ仕事量をこなすのは難しいとしても、自分の休暇中に仕事がどう動いているのかをログとして確認できるだけでも違うと思います。
逆に言うと、リモートワークを活用していくためには、こういったルール作りが必要不可欠なのではないでしょうか。

リモートワークだけでは不可能。男性の育児休暇取得率を増やすために必要なこととは

–森田さんが育児休暇を取得して気づいたことはどんなことでしょうか。
まず、「女性は大変だ」ということです。
世の中のお母さんは本当にすごいことをしていると痛感させられましたね。出産と育児だけでも大変なことなのに、さらに家事までこなしている女性がほとんどです。
そんな時に一番身近にいる夫のサポートがあれば、少しは楽になるのではないでしょうか。
女性もフルに働く共働きの家庭が今は珍しくありません。夫婦で上手に負担を分け合うことが今後は必要になってくると思います。

–そうなると、育児休暇のためには、リモートワークは欠かせない存在になってきますね。
確かにリモートワークは有効だと思います。しかし、現在はそれ以前の問題ではないでしょうか。
いくら国から男性の育児休暇が認められていても、実際の取得率は3%にも満たないのが現状。
「職務への責任が重くなればなるほど休暇が取りづらくなる」という会社の体制や、「男性が育児休暇を取る」ということに否定的な社風がまだまだ根強く残っている会社も多いと思います。
社内の雰囲気が「育児休暇をとってもいいよ」という肯定的なものでなければ、取得することは難しいのではないかと思います。

–最後に、森田さんが考える「男性の育児休暇の取得を向上させるための課題」を教えてください。

「育児休暇が取りにくい雰囲気」を解消することが早急の課題ではないでしょうか。
そのためには、前例をたくさん集めて「男性にも育児休暇を取得する権利があること」や「休暇を取得するために必要な周囲のサポート体制」など、具体的な情報を発信する場所が必要だと思います。
せっかくリモートワークという有効なツールがあるのに、それを使うための制度がまだまだ育っていないのももったいない。
復帰後の勤務時間を減らす「時短」という制度がありますが、リモートワークを利用すれば、もっと効率良く仕事をすることも可能です。
例えば、会社を3時に退社して子どものお迎えへ行く、その後は自宅で2時間働くなど柔軟な働き方ができますよね。
こうした働き方を活発にするためにも、経験者がどんどん声をあげていくことが大切だと思います。
いずれは会社と自宅の両方を使った働き方も必要になってくるはずですから。

取材協力:株式会社ガイアックス デジタルコミュニケーション事業部 森田有哉さん

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