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菅さん

テレワークは「会社に出勤せず、自宅などのさまざまな場所で作業ができる」ことがメリットのひとつですが、他にもさまざまな効果をあげる可能性があります。それは個人の働き方だけではなく、部署全体に変化をもたらすことも。そこで今回は、テレワークによる働き方の改革について、ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部 事業部長の管大輔さんにお話をお伺いしました。

きっかけは「部署の売り上げ向上」。生産性のある働き方を追求した
まず、管さんが事業部長を務めるソーシャルメディアマーケティング部についてお教えいただけますか。
はい、簡単に言うと、企業のSNSマーケティングを支援する部署です。
具体的には、FacebookやTwitterなどを活用したマーケティング施策の立案、運用、コンサルティングなどを行っています。

テレワークというと「個人的に事情があって会社への出勤が難しい」という人が、仕事と私事を両立させるために利用するというイメージがあります。
管さんは、なぜ部署全体にテレワークを導入したのでしょうか。

最初の目的は「部署の売り上げ向上」です。
私が事業部長になった理由の一つとして、「3年で売り上げを10倍にする」というものがあります。
それまでの2年間の売り上げはずっと横ばいだったので、抜本的な改革が必要な状況でした。
そこで、スタッフには全ての意識をクライアントに注いでもらいたいと思い、「働く上での障害」をどんどん取り除いていこうと考えました。
その結果辿り着いたのがテレワークという働き方です。

実際に導入してから売り上げのほうは変化しましたか?

2015年9月から新体制になったのですが、当時の売り上げから400%以上の成長を遂げています。
現在15ヶ月連続で売上目標を達成しており、順調に伸びている状況です。

テレワークの導入により、2年も経たずに成果をあげたわけですね。
しかし、個人ではなく部署全体での導入となると、なかなか大変なことも多かったのではないでしょうか。

そうですね。テレワークには「スタッフ一人一人がどこで何をしているのか分からない」という管理面での不安が取り沙汰されることが多いですが、部署全体ともなれば不安視する声も大きくなります。
しかしこれは後ほどお伝えしますが、全く的外れな議論だということがわかりました。

他にはセキュリティの問題ですね。ただこちらは、「うちが社内で最もセキュリティレベルの高い部署にしよう」という方針で強化をしたので、かえって良い機会となりました。
あとは、やはりテレワークの導入直後は会社に来なくて良いということに対し半信半疑のスタッフもいたため、部署の固定席を減らすなどしてテレワークをしやすい雰囲気作りにも気を遣いました。


「個」から生まれる「集」。テレワークがもたらした一番の「利益」とは

見事、当初の目的である「売り上げの向上」をクリアし続けている管さん達ですが、テレワークはそれ以外でも大きな変化をもたらしたとか…。

実は、ソーシャルメディアマーケティング事業部は社内でも評判が悪い部署だったんです。
遅くまで働いてるとか、スタッフ間でのコミュニケーションも少ないとか。理由はさまざまですが、とにかく働きたくない部署として有名でした。

テレワークを導入したきっかけは「売り上げの向上のため」でしたが、そのためには先ほど述べたように、「働くうえでの障害」を取り除く必要があったわけです。
そしてそれをどんどん突き詰めていくと、「そもそも働くってどういうことだ?」となり、「幸せを感じられる働き方とは?」という疑問が出てきました。

そこで気づいたのは、「働き方を考えるというのは生き方を考えること」であり、「仕事への取り組み方は人それぞれで違う」ということです。

人によって、価値あるものの優先順位は違います。
そうであるならば、それぞれのメンバーにとって心地よく働ける環境を作ることが何より大切だと考えるようになりました。
離れた場所で仕事をするからサボるかもしれない、というのは的外れな議論です。

仕事が楽しく、働き方を選ぶことができ、チームやお客様に貢献できていると感じられる環境であれば、離れていてもメンバーを監視する必要なんてありません。
テレワークに取り組むことにより、以前にも増して互いを信頼し合うようになり、結果としてコミュニケーションも増えたというのは大きな変化でした。

現在は「週に1回1時間の出社」以外は、皆さん基本的に個人の裁量で仕事をされているということですが、部署内の雰囲気はいかがでしょうか。

私たちの部署では月に1度食事会を開いているのですが、みんな積極的に参加してくれています。
新体制になるまでは、年に1度あるかないかの食事会にさえあまり人が集まらない状態だったので、以前よりもコミュニケーションは活発になったと感じています。
また、テレワークをしていてもたまに寂しくなって会社に行くこともありますね。
誰かメンバーがいるとついつい話し込んでしまうこともあります。個人的には会社に行くのが楽しみになりましたね。

テレワークは個人での作業が多くなりますから、どうしても「孤立」するイメージがあります。
それがまったく無いどころか、以前よりも関係性が強くなったというのは面白いですね。

もちろん作業は各々が好きな場所でしていますが、その分、以前よりも情報共有が重要になったことが理由のひとつではないでしょうか。
同じ空間で仕事をしていれば、「誰かが伝えているだろう」とか「誰かが知っているだろう」という曖昧な情報伝達が可能ですが、テレワークではそれができません。
ですから、必然的にコミュニケーションを取らねばならず、そこから会話も生まれてきます。
さらに、以前は嫌でも顔を合わせていたスタッフたちが、テレワークを導入したことで会う機会が減ったため、週に1度の出社時や食事会などで、
「最近こんなことがあった」「今はこういった仕事をしている」など公私ともに会話が弾んでいるようです。

個々のプライベートが充実することで、全体のコミュニケーションが上がったということですね。
売上だけではなく、部署内の雰囲気まで向上させた管さんですが、最後に今後の展望を聞かせてください。

自由な働き方でも業績は上げられる、ということを積極的に発信していきたいと思っています。
うちの部署では社員の複業を促進してますし、他に本業をお持ちの方に手伝ってもらってもいます。

優秀な人であればあるほどいろんなところから声が掛かるのは自然なことですよね。
会社がやるべきことは、社員を縛ることではなく、社員がここで働きたいと思える魅力的な環境を作ることに尽きると考えています。
個人がカスタマイズできる自由な働き方を実現することで、社員の満足度が上がり、業務効率が上がり、結果的にお客様へよりクオリティの高いサービスを提供できるようになる。
僕らがこれを体現し発信することで、幸せに働ける人が増え、魅力ある会社が増えると嬉しいですね。


取材協力:株式会社ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部 事業部長 管大輔
ガイアックスの中核事業であるSNSのコンサルティング及び運用チームを率いる。
2015年から事業部長に就任。クラウドソーシングの活用、リモートワークの推進など働き方の多様化を積極的に進めた結果、社員満足度が大幅に向上し、売上も200%の成長を実現。
2018年までの3年間で売上10倍、SNS運用コンサル領域におけるNo.1企業を目指している。

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