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オールパラレルな働き方がAfterコロナとマッチする ~Goodpatch Anywhereから見る新しい組織の在り方~

Goodpatchは東京・ベルリン・ミュンヘンにオフィスを持ち、デザインの力でビジネス課題を解決するグローバルなデザインカンパニーとして活動しています。様々な会社へWebサービスやアプリなどのデザインを提供し「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というモットーを掲げているGoodpatchですが、一昨年「Goodpatch Anywhere」という新たな拠点を設けたのです。Goodpatch Anywhereというのはオールパラレルワーカーで構成されており、今回のようなコロナ禍やwithコロナやAfterコロナで求められていく新たな働き方を既に取り入れている先駆者と言えます。Goodpatch Anywhereの組織形成や働き方から新しいワークスタイルのポテンシャルに関する話を事業責任者の齋藤恵太氏から伺いました。

【インタビュー】介護をしながら働く在宅勤務の可能性

昨今、介護の必要から仕事を辞める「介護離職」の増加が懸念され、介護離職者は年間10万人以上にのぼるといいます。 今回、インタビューさせていただく株式会社ガイアックス デジタルコミュニケーション事業部で働くエンジニアの高野竜二さんも、その1人。実際に、介護がきっかけで離職された際の状況から、在宅テレワークでの勤務を経て、会社に復帰されるまでについてお話を伺っていきます。  介護をきっかけに離職 在宅テレワークの期間を経て復帰へ  ――介護がきっかけで会社を一度離職されていると伺いました。離職された際、どんな状況だったか教えていただけますか?  今の会社に入社して6年目に、義理の母が大きな病気をしたことで介護が必要になり、そのタイミングで離職しました。 主に妻が面倒をみてくれていたのですが、子どもが2人いて、毎朝片道20分かけて学校に送っていく必要があります。送り迎えだけでなく、例えば妻が病院に行っている間の子どもの面倒をどうするかなど、いろいろ考えなければならなかったのでフルタイムで働くのはつらいという状況でした。 ――退職された際、辞める以外に何か他の選択肢は検討されましたか? その時は、他の選択肢というのはあまり考えていなかったです。今までフルタイムで働いていたのに、日によって遅く出社したり、休んだりするような半端な働き方に変更してもらうのは会社のメンバーに対して心苦しい思いがあったので、それならすっぱり辞めてしまおうという考えが、まず頭にありました。 もし、例えば義理の母の体調が悪化したとか、突発で何かがあった時にも、仕事に穴を開けてしまうので、であれば完全に代わりの人間を置いてもらおう、という考えが強かったです。 ――迷惑をかけたくないという気持ちが強かったのですね。退職した後は、どうされていたのですか? 退職した後は別の会社で働いていたのですが、家の事情との兼ね合いで、どうしても時間の拘束がネックになってしまう状況でした。 ガイアックスからは「もし時間があれば仕事をお願いします」と言ってもらっていたということもあって、半年を過ぎた頃に、僕の方から話をしたら「待ってました!」という反応で、そこから業務委託という形で仕事を受け始めました。 ――ガイアックスから受けた業務委託というのは、どのような働き方だったのでしょうか? 完全に在宅のテレワーク勤務でした。家に働ける環境を持っていたので、例えば1週間とかそういった期間で仕事をもらって、その中でやりくりしてアウトプットするという形です。なので、時間の使い方は自由にさせてもらっていました。 その働き方で半年くらい仕事をしていたのですが、今は家の状況もかなり落ち着いてきたので、出社して働いています。会社の働き方も、前は朝9時出社だったのが完全裁量労働になり、必要であればテレワークも使える環境に変わったので、楽になりました。 会社の仲間とチームで働くことで、1人では得られない喜びがある ―もし在宅テレワークという働き方の提案がなかったら、どうしていたと思いますか? ガイアックスに入社する前にフリーランスのエンジニアとして働いていた時期もあったので、それをもう一度続けようかなという気持ちもありました。 昨年夏の時点では、まだ状況が好転するとは思っていなかったので、もともとあったコネクションを使って、仕事をもらってやっていこうかと考えていました。 ――どこかに所属すると、時間を拘束されてしまうからということですね。もしフリーランスになっていたら、今とどう状況が違ったと思いますか?  過去にフリーランスをやっていた経験から、やっぱり1人でやる仕事の達成感というのは1人分でしかないと思っていて、それがもともと会社に所属して働こうと思ったきっかけでもあるんです。 会社で働いていると「良いものを作って世に出そう」と思った時に、それをチームの仲間とやれることがすごくいいと感じていて、そういった働く喜びに違いがあると思いますね。 時間の使い方を自分で決められる強み 家族からは感謝の言葉 ――在宅テレワーク勤務を実際にされてみて、どんなメリットがあったと感じますか? やはり一番は時間の使い方の自由さですね。例えば介護で早朝に帰ってきたとして、そこから出社しなければならないとなると、かなりつらい。それが、在宅テレワークだったら、調整次第で午後から稼働させてもらうとか、いろいろな事情に合わせて時間の融通が効くというところは大きいです。妻が体調を崩しても「子どものことは自分がやるから休んでいていいよ」と言えるのも、家にいればこそだと思います。 ――在宅で勤務されていた際の、ご家族の反応はどうでしたか?  妻からは「家に居てくれてすごく助かる」と感謝の言葉をもらいました。子どもにとっては、一般的なお父さんは昼間外で働いているイメージなので「あれ、お父さんなんでいるの?」みたいな反応で、説明するのが大変でした(笑)。 ただ、それまでは普段家に帰った頃にはみんな寝ていることがほとんどだったので、子どもが帰ってきた時に「おかえり」と言えるのはいいですね。 ――ご家族とのコミュニケーションが増えるのもメリットのひとつですね。在宅テレワークでの、仕事の生産性についてはどうでしたか? 僕はもともと夜に集中できる深夜型のタイプなのですが、時間をずらして働けることによってプログラミングに関しては生産性が上がったと思います。 昼間は何があるかわからない状況だったので、そろそろ子どもが帰ってくる時間だなとか、そういうことを考えながら仕事をするよりは、家族が寝静まった時間に「よしこの時間で頑張ろう」と思って仕事をした方が、集中できているなという実感はありました。 空気感が伝わりづらいデメリット モチベーションを保つ難しさも ――逆に、会社に出社しないことによる難しさを感じた部分はありましたか?  モチベーションを保つのが大変だと感じました。例えば、チームメンバー同士で「ここが踏ん張り時だよね」という雰囲気だったらもっと頑張れる時も、自分1人だとどうしても自分視点の判断になって、「これくらいでいいかな」と思ってしまったり。 ――チームの空気感を感じづらい部分があったということですね。メンバーとのやり取りはチャットがメインでしたか? そうです。なので、担当者とやり取りする時も、その人が忙しいのかどうかもわかりづらくて、例えば依頼された仕事が、気を使って長めの期間を言われているのか、本当に時間に余裕がある案件なのかがわからなかったりしました。  ――他にも何か難しいと感じたことはありましたか?  在宅ワークだと、自分のアウトプットへの反応がわかりづらい部分があると思います。例えば、ガイアックスから仕事をもらって、その先のクライアントからどう評価されているか、などですね。 僕は率直に聞くようにしていましたが、人によってはなかなか聞けないと思います。もともといた会社との仕事で、担当も親しい人間だったので聞きやすかったという部分もありました。そういったフィードバックがないと、仕事をもらってただこなすだけ、ということになりがちなので、あえて自分から聞いて、モチベーションを上げることに繋げていました。 ――そういった部分も踏まえて、在宅テレワークでの勤務を100点満点で表すとしたら何点くらいだったと思いますか? 80~90点くらいですね。会社の協力あってのことですが、報酬的な面でも、時間の使い方の面でも、それによって家族から感謝されることも、トータルで考えて高得点だと思います。 残りの10~20点は、やはりこれまで「みんなで一体感を持ってやろう」ということを重んじて仕事をしてきたので、会社で同じ空気にいられない自分に引け目を感じてしまう部分ですね。ただ、もしフリーランスとして全然知らない会社との仕事だったら、さらにプレッシャーを感じたと思います。もともといた会社との仕事なので、安心感が違いました。 危機的状況になった時、大切なのは「抱え込まないこと」  ――介護をきっかけに離職される方が増加していると言われています。実際に介護離職を経験された立場から、そのような境遇の方に何か伝えたいことはありますか? 自分含め家族が危機的状況になった時に、1人で抱え込まない方がいい、ということですね。仕事に穴を空けて悪いという気持ちから、会社を辞めてしまおうと考える人も多いのではと思うんです。 僕自身も当初「こういう状況なので辞めるしかないです」という相談の仕方をしてしまったので、もう少し仕事を継続させる方向の相談もできたのかなと思います。 ――介護離職によって社会的に孤立してしまうケースも多いと聞きます。 本当にそうです。とにかく相談できる人にした方がいいと思いますね。在宅テレワークでの業務委託というのも、後々相談してみて初めて「そういう手もあったか」と思ったので。 今度は逆に、僕が相談された時には、きっちり考えてあげたいと思っていますし、現在まさに行っていますが、そういう状況の方を受け入れられるように、組織として働き方そのものを変えていくという動きも大切だなと感じます。 取材協力:ガイアックス株式会社 デジタルコミュニケーション事業部 ICTソリューション事業グループリーダー 高野竜二 企業へのデジタルマーケティング支援事業。 Webメディアの開発、クラウドサービス提供、Webサイト改善コンサルティングを提供。 http://www.gaiax.co.jp

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